問題
次の問いに答えよ.
(1) 実数の定数に対して,3次方程式の実数解の個数は1個であることを示せ.
(2) ,は定数で,とする.2つの3次方程式,の実数解をそれぞれ,とするとき
が成立することを示せ.
出典:大阪大学 2002年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第1問
方針
(1) は の導関数が常に正であることから、実数全体での単調増加と両端の符号を押さえる。(2) では、(1) により各方程式の実数解が一意に定まるので、, と戻して差を因数分解する。 から を得ることが決定的で、 を示せば目標の不等式になる。別解として平均値の定理を使うと、逆関数の傾きが最大 以下であることとして読める。
解答
(1)
とおく。このとき であるから、 は実数全体で狭義単調増加である。
また である。したがって は少なくとも1つの実数解をもつ。一方、狭義単調増加であるから、実数解を2つ以上もつことはない。よって である。
(2)
の実数解を 、 の実数解を とする。すると である。
関数 は (1) と同様に狭義単調増加であり、 である。, だから である。
ここで差を取ると であり、因数分解して を得る。 より である。したがって
となる。よって である。
別解。(2) は平均値の定理でも示せる。 とおくと、 である。 だから、 と の間の任意の について である。 のとき、平均値の定理よりある が存在して の絶対値版が成り立つので、 となる。 の場合は自明である。