大阪大学 2000年度
文系数学 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 積分、関数
- 解法
- 絶対値の処理、面積計算、微分による最大最小
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 —
問題
関数f(x)=x−2+3∣x−1∣を考える.0≦x≦2の範囲で,関数
g(x)=∫0xf(t)dt+∫x2f(t)dt
の最大値を求めよ.
出典:大阪大学 2000年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第3問
方針
累積積分 F(x)=∫0xf(t)dt を置くと、もう一方の積分は全体の積分から F(x) を引いたものになる。まず f の絶対値を x=1 で分け、F(x) を区間ごとに求める。全体の積分が1なので g(x)=∣F(x)∣+∣1−F(x)∣ であり、F(x) が [0,1] にあるときは g=1、負になると g=1−2F で増える。したがって F の最小値を丁寧に調べればよい。
解答
F(x)=∫0xf(t)dt とおく。このとき ∫x2f(t)dt=∫02f(t)dt−F(x) である。
まず f(x) を区間ごとに書く。0≦x≦1 では ∣x−1∣=1−x なので f(x)=x−2+3(1−x)=1−2x である。したがって F(x)=∫0x(1−2t)dt=x−x2(0≦x≦1) である。
次に 1≦x≦2 では ∣x−1∣=x−1 なので f(x)=x−2+3(x−1)=4x−5 である。さらに F(1)=1−1=0 だから
F(x)=F(1)+∫1x(4t−5)dt=[2t2−5t]1x=2x2−5x+3(1≦x≦2)
である。特に ∫02f(t)dt=F(2)=1 であるから g(x)=∣F(x)∣+∣1−F(x)∣ となる。
ここで F(x) の値域を調べる。0≦x≦1 では F(x)=x−x2=x(1−x) なので 0≦F(x)≦41 である。1≦x≦2 では F(x)=2x2−5x+3 であり、これは上に開く2次関数である。頂点は x=45 で、その値は
F(45)=2⋅1625−5⋅45+3=825−425+3=−81
である。また F(1)=0、F(2)=1 だから、この区間での最大値は1である。
以上より、0≦x≦2 において −81≦F(x)≦1 である。0≦F(x)≦1 のときは g(x)=F(x)+1−F(x)=1 である。一方、F(x)<0 のときは g(x)=−F(x)+1−F(x)=1−2F(x) である。したがって g(x) は F(x) が最小になるとき最大となり、maxg(x)=1−2(−81)=45 である。この最大値は x=5/4 のときに実現する。