大阪大学 1994年度
理系数学 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 三角関数、ベクトル、図形と方程式
- 解法
- 座標設定、三角比の利用
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 18〜22分
問題
α,βを0<α<β<πを満たす定数とし,tを変数とする.空間内の曲線(x(t),y(t),z(t))を
x(t)=sin(t+α),
y(t)=sin(t+β),
z(t)=sint
で定める.ただしtは0≦t<2πの範囲で動くこととする.
(1) この曲線は原点を通る平面に含まれることを示し,その平面の方程式を求めよ.
(2) α=θ,β=2θとおき,θを0<θ<2πの範囲で動かすとき,(1)で求めた平面と点(−1,2,0)との距離の最大値を求めよ.
出典:大阪大学 1994年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第3問
方針
加法定理でx,y,zをsintとcostの一次式として表し,costの項が消える組み合わせを作る。xsinβ−ysinαを取るとcostが消え,残りはzsin(β−α)になるので,曲線全体が原点を通る平面上にあることが分かる。(2)ではα=θ,β=2θを代入して平面を2xcosθ−y−z=0に簡単化し,点と平面の距離をu=cosθの関数にして最大化する。平方してから微分するか,平方完成型の不等式でu=1/2を見つける。
解答
(1)
加法定理より x=sin(t+α)=sintcosα+costsinα であり,y=sin(t+β)=sintcosβ+costsinβ である。また z=sint である。ここでxsinβ−ysinαを計算すると,costの項は costsinαsinβ−costsinβsinα となって消える。したがって
xsinβ−ysinα=sint(cosαsinβ−cosβsinα)=sintsin(β−α)=zsin(β−α)
である。
よって曲線上のすべての点は xsinβ−ysinα−zsin(β−α)=0 を満たす。この式は原点も満たすから,求める平面は xsinβ−ysinα−zsin(β−α)=0 である。
(2)
α=θ,β=2θを(1)の平面に代入する。0<θ<π/2よりsinθ>0であり,
sin2θ=2sinθcosθ,sin(2θ−θ)=sinθ
だから,平面の方程式は 2xcosθ−y−z=0 となる。
点(−1,2,0)とこの平面との距離をdとすると d=(2cosθ)2+(−1)2+(−1)2∣2(−1)cosθ−2−0∣ である。したがって d=4cos2θ+22(1+cosθ) となる。 u=cosθ とおくと,0<θ<π/2より0<u<1である。距離の2乗は d2=4u2+24(1+u)2 である。これをf(u)とおく。分母は正なので,微分して f′(u)=(4u2+2)28(1+u)(4u2+2)−4(1+u)2⋅8u である。分子を整理すると 8(1+u){4u2+2−4u(1+u)}=8(1+u)(2−4u) となる。0<u<1では1+u>0だから,f(u)はu=1/2で最大になる。
このとき d2=4(1/2)2+24(1+1/2)2=3 である。よって距離の最大値は 3 である。
別解。最後の最大化は不等式で見てもよい。d2≦3は 4u2+24(1+u)2≦3 と同値であり,分母が正なので 4(1+u)2≦3(4u2+2) と同値である。これは 0≦2(2u−1)2 に一致する。等号はu=1/2で成り立つので,やはり最大値は3である。