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大阪大学 1991年度
文系数学 第1問

問題

直線,直線とする.行列によって表される1次変換上の点を上の点に移すものとする.

(1) が成り立つことを示せ.

(2) を示せ.

(3) が零行列でないとき,によるの像はであることを示せ.

出典:大阪大学 1991年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第1問

方針

直線 上の一般の点を と置き,それを行列 で移した点が必ず 上にあるという条件を, についての恒等式として読む。そこから第2行が第1行の 倍であることを出すと, の形が一気に決まる。(2) はその形を用いた行列積の計算で示し,(3) は の方向ベクトル が零でない倍率で同じ直線上を動くことを確認する。最後は「 に含まれる」だけでなく, 全体が得られることまで示す。

解答

(1)

直線 上の点は と表される。この点を で移すと

すなわち,座標で書けば である。これが直線 上にあるので,すべての実数 について が成り立つ。右辺を展開すると であり, の係数と定数項を比較して を得る。

(2)

(1)より

である。したがって

であり,各成分を計算すると

となる。一方,

の各成分は

で一致する。よって である。

(3)

直線 上の点は と表される。これを で移すと

である。したがって得られる点は少なくとも 上にある。

ここで,もし ならば,(2)より となり, は零行列になってしまう。これは仮定に反する。したがって である。

このとき,任意の 上の点 に対し, と選べば

となる。よって 上の任意の点が実際に得られるので, により から得られる点全体は である。