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名古屋大学 2024年度
理系数学 第2問

問題

を1より大きい実数とする。また,を虚数単位として,とおく。複素数に対して,

と定める。

(1) 方程式を満たす複素数をすべて求め,それらを複素数平面上に図示せよ。

(2) 方程式を満たす複素数のうち実部が最大のものを求めよ。

(3) 複素数についての2つの方程式が共通解を持つとする。そのときのの値とを求めよ。

出典:名古屋大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第2問

方針

まずを因数分解し,解をとして複素数平面上に読む。次にを用いてを確認する。これによりの解は,の解をで回転したものになる。(2)は3つの候補の実部を比較する。(3)は共通解について,がともにの解であることを使い,絶対値を保つ回転で対応できる組を調べる。

解答

(1)

を因数分解する。

である。なので, の解は である。したがっての解は である。複素数平面上では,実部がすべて1で,虚部が である3点に対応する。

(2)

であるから,である。よって である。したがって

である。

よってと同値である。の解をとすれば である。

とおく。の解はである。対応するの実部はそれぞれ である。なので,最大はに対応する場合である。したがって求める解は である。すなわち である。

(3)

共通解があるとする。かつであり,だから, はいずれもの解である。

の解は である。は絶対値1の複素数なので,掛けても絶対値は変わらない。解の絶対値は1であり,の絶対値はである。したがっては不可能である。

よってまたはであり,はもう一方の共役な解でなければならない。まず の場合を調べる。左辺を計算すると

である。これがに等しいので を得る。どちらからも が従う。

逆にとしてとなる場合を調べると,実部または虚部の比較から正のは得られない。したがって上の場合だけである。

よって であり, である。したがって である。