問題
数直線上にあるの5つの点と1つの石を考える。石がいずれかの点にあるとき,
石が点1にあるならば,確率1で点2に移動する
石が点 にあるならば,確率で点に,確率で点に移動する
石が点5にあるならば,確率1で点4に移動する
という試行を行う。石が点1にある状態から始め,この試行を繰り返す。試行を回繰り返した後に,石が点 にある確率をとするとき,次の問に答えよ。
(1) のときの確率 をそれぞれ求めよ。
(2) 石が移動した先の点に印をつける(点1には初めから印がついているものとする)。試行を6回繰り返した後に,5つの点全てに印がついている確率を求めよ。
(3) のとき,を求めよ。
方針
(1)は確率分布を1回ずつ更新する。偶数回後は奇数の点、奇数回後は偶数の点にしかいないため、表はかなり短くなる。(2)は6回の経路をすべて列挙するより、「6回以内に点5へ到達する経路」として考えると漏れにくい。(3)は偶奇でまず となる場合を分け、偶数回後については2回ごとの遷移で、点 のどこから出ても2回後に点3へいる確率が であることを使う。
解答
(1)
初めは点1にあるので である。1回ずつ確率を更新する。
1回後は必ず点2に移るので である。以後、遷移規則を用いると
である。したがって
である。すなわち
である。
(2)
点1には初めから印がついており、すべての点に印がつくためには、6回以内に点5へ到達すればよい。点5へ初めて到達する最短経路は であり、これは4回の移動である。6回後までを見るので、点5に初めて到達する時刻は4回目または6回目である。
6回目に初めて点5へ到達する経路は の3つである。それぞれの確率は
である。
4回目に点5へ到達する場合は の後、5回目は必ず点4へ戻り、6回目は点3または点5へ移る。したがって経路は であり、それぞれの確率は である。
よって求める確率は である。したがって である。
(3)
点1から出発し、1回の移動で点の番号の偶奇が必ず変わる。したがって、奇数回後には偶数の点にいるので である。
次に が正の偶数のときを考える。偶数回後に石がいる可能性があるのは点 である。これらの点から2回移動したとき、点3にいる確率を調べると、点1からは となる確率が 、点3からは となる確率の和が 、点5からは となる確率が である。つまり、偶数回後にどの奇数点にいても、その2回後に点3にいる確率は である。
実際 であり、上の性質を繰り返せば、すべての正の偶数 について である。したがって
である。