名古屋大学 2006年度
文系数学 第1問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 積分、図形と方程式
- 解法
- 面積計算、場合分け、微分による最大最小
- 難易度
- 6 / 10 計算量 6 / 10 目安 —
問題
0≦k≦1をみたす実数kに対して,xy平面上に次の連立不等式で表される3つの領域D,E,Fを考える.
Dは連立不等式y≧x2,y≦kxで表される領域
Eは連立不等式y≦x2,y≧kxで表される領域
Fは連立不等式y≦−x2+2x,y≧kxで表される領域
(1) 領域D∪(E∩F)の面積m(k)を求めよ.
(2) (1)で求めた面積m(k)を最小にするkの値と,その最小値を求めよ.
出典:名古屋大学 2006年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第1問
方針
2つの領域は放物線と直線で囲まれるので,まず交点をすべて整理し,面積を積分で表す。直線 y=kx と y=x2 の交点は x=0,k,直線 y=kx と y=−x2+2x の交点は x=0,2−k である。0≦k≦1 では,D は 0≦x≦k の細い部分,E∩F は k≦x≦1 と 1≦x≦2−k に分けて計算できる。最後に得られた三次式を微分し,端点と内部の臨界点を比較する。
解答
0≦k≦1 とする。y=x2 と y=kx は x=0,k で交わるから,D の面積は
∫0k(kx−x2)dx=[2kx2−3x3]0k=6k3
である。
次に E∩F を考える。E では y≦x2,F では y≧kx かつ y≦−x2+2x である。0≦x≦1 では x2≦−x2+2x,1≦x≦2 では −x2+2x≦x2 であるから,上端の曲線は x=1 で入れ替わる。また kx≦x2 は x≧k,kx≦−x2+2x は 0≦x≦2−k である。したがって
SE∩F=∫k1(x2−kx)dx+∫12−k(−x2+2x−kx)dx=[3x3−2kx2]k1+[−3x3+2(2−k)x2]12−k=31−2k+6k3+6(2−k)3+31−2k=k2−2k+1.
よって求める面積の和を m(k) とすると m(k)=6k3+k2−2k+1 である。微分すると m′(k)=2k2+2k−2=21{k2+4k−4} であり,0≦k≦1 にある臨界点は k=−2+22=22−2 だけである。さらに m′(0)=−2<0,m′(1)=21>0 だから,この点で最小になる。端点値を比べても m(0)=1,m(1)=61 であり,内部の臨界点が最小候補である。a=22−2 とおくと,a2=12−82,a3=402−56 なので
m(a)=6402−56+12−82−42+4+1=323−162.
したがって最小値は 323−162 であり,そのとき k=22−2 である。