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名古屋大学 2005年度
後期・理系数学 後期第1問

問題

2次正方行列

について,つぎの等式が成り立つとする.ただし,は実数とする.

つぎの各問に答えよ.

(1) を,それぞれで表せ.

(2) とする.の各成分をを用いずに表せ.

(3) は実数)を満たすおよびを求めよ.ここで,である.

出典:名古屋大学 2005年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期第1問

方針

与えられた等式は展開すると であり,右辺 と比べて と同値になる。したがって(1)は行列の成分比較で で表す。(2)では(1)を代入すると となるので, を使えば成分計算をほぼ避けられる。(3)は(1)で得た を用いて の非対角成分を調べ,実数条件で消える場合を絞る。

解答

(1)

まず与式を展開する。 である。これが に等しいので すなわち である。

成分を比較する。計算すると

であり,

である。対応する成分を比較して整理すると を得る。

(2)

(1)を代入すると

である。したがって

となる。

また(1)より であるから とまとめられる。よって

である。

(3)

(1)より

である。この について を計算し,非対角成分だけに注目する。 なら非対角成分はともに0でなければならない。

計算すると, 成分は であり, 成分は である。ここで であるから,実数 に対して0にはならない。

したがって非対角成分がともに0になるには が同時に成り立つ必要がある。これを満たす実数は だけである。

このとき

であり,

だから である。よって

である。