問題
をの3次式,,を定数とし,とする.3次式をどのようにとっても,がで割り切れるための必要十分条件は,であることを証明せよ.
出典:名古屋大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第2問
方針
多項式 が で割り切れる条件を、余りの定理により と言い換える。 なら積分区間がつぶれるので十分性はすぐに出る。必要性は、 と仮定して、どの3次式でも成り立つという主張に反する具体的な3次式を1つ選ぶ。
解答
余りの定理より、 が で割り切れることは と同値である。ここで である。
まず とする。このとき、どのような3次式 に対しても である。したがって は で割り切れる。これで十分性が示された。
次に、どのような3次式 に対しても が で割り切れると仮定する。もし なら、具体的に と選ぶことができる。これは3次式であり、このとき
である。 だから となり、 に反する。
したがって は不可能であり、必要性として が従う。以上より、必要十分条件は である。
別解。もし「3次式」を3次以下の多項式と読むなら、 と選ぶだけでも となり、必要性が直ちに出る。ここでは次数がちょうど3である読みでも通るように を用いた。