名古屋大学 1987年度
文系数学 第1問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 関数、積分
- 解法
- パラメータ処理、体積計算、微分による最大最小
- 難易度
- 5 / 10 計算量 5 / 10 目安 18分
問題
a,bを実数でb≧0とする.関数f(x)=ax−bx2が次の2つの条件を満たすとする.
(i) 0≦x≦1に対してf(x)≧0
(ii) ∫01f(x)dx=1
このとき,0≦x≦1においてy=f(x)とx軸の間にある部分をx軸のまわりに回転させて得られる立体の体積Vはどのような範囲にあるか.
出典:名古屋大学 1987年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第1問
方針
積分条件からまず a を b で表し、条件 f(x)≧0 を b の範囲に直す。b≧0 のため a−bx は x について減少するので、非負条件は端点 x=1 を見ればよい。体積は V=π∫01f(x)2dx であり、a を消去すると b の2次式になる。最後は 0≦b≦6 でその2次式の最小値と最大値を調べる。
解答
条件 (ii) より ∫01(ax−bx2)dx=2a−3b=1 である。したがって a=2+32b と表せる。
次に条件 (i) を調べる。x=0 では f(0)=0 である。0<x≦1 では f(x)=x(a−bx) であり、x>0 だから a−bx≧0 が必要十分である。ここで b≧0 より a−bx は x について減少するので、区間 [0,1] で最も小さいのは x=1 のときである。よって a−b≧0 が条件である。a=2+32b を代入すると 2+32b−b=2−3b≧0 となる。はじめから b≧0 であるから 0≦b≦6 である。
回転体の体積は V=π∫01(ax−bx2)2dx である。被積分関数を展開して (ax−bx2)2=a2x2−2abx3+b2x4 だから πV=3a2−2ab+5b2 である。ここに a=2+32b を代入すると
πV=31(2+32b)2−2b(2+32b)+5b2=34−9b+1352b2=1352(b−415)2+89.
したがって 0≦b≦6 における最小値は b=415 のとき πV=89 である。
一方、この2次式は上に開くので、閉区間での最大値は端点で調べればよい。端点では
b=0 のとき πV=34,b=6 のとき πV=56
であり、大きいのは 34 である。よって求める範囲は 89π≦V≦34π である。