名古屋大学 1981年度
理系数学 第4問(b)
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 微分、積分、論証・証明
- 解法
- 背理法、増減表、定積分評価
- 難易度
- 5 / 10 計算量 3 / 10 目安 10〜14分
問題
微分可能な関数f(x)が,x≧0のときつねにf′(x)>0,∫0xf(t)dt≧xを満たすならば,x>0の範囲ではf(x)>1であることを証明せよ.
出典:名古屋大学 1981年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第4問(b)
方針
背理法で示す。ある a>0 で f(a)≦1 と仮定すると、f′(x)>0 より f は [0,∞) で厳密に増加する。したがって 0≦t<a では f(t)<f(a)≦1 となり、積分は ∫0af(t)dt<a となる。これは与えられた ∫0xf(t)dt≧x に x=a を入れたものと矛盾する。
解答
背理法で示す。ある a>0 に対して f(a)≦1 であると仮定する。 x≧0 で常に f′(x)>0 であるから、f(x) は [0,∞) で厳密に増加する。したがって 0≦t<a ならば f(t)<f(a)≦1 である。
よって ∫0af(t)dt<∫0a1dt=a となる。ところが、問題の仮定に x=a を代入すると ∫0af(t)dt≧a でなければならない。これは矛盾である。
したがって、どの a>0 に対しても f(a)≦1 は成り立たない。ゆえに x>0 ならば f(x)>1 である。