九州大学 2023年度
理系数学 第5問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 積分、三角関数、図形と方程式
- 解法
- 置換、面積計算、三角比の利用
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 22〜27分
問題
xy平面上の曲線Cを,媒介変数tを用いて次のように定める。
x=t+2sin2t,y=t+sint(0<t<π)
以下の問いに答えよ。
(1) 曲線Cに接する直線のうちy軸と平行なものがいくつあるか求めよ。
(2) 曲線Cのうちy≦xの領域にある部分と直線y=xで囲まれた図形の面積を求めよ。
出典:九州大学 2023年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第5問
方針
鉛直接線は媒介変数表示で dtdx=0、かつ dtdy=0 となる点を数える。(2) はまず x−y=sint(2sint−1) から、曲線が y≦x にある範囲を 6π≦t≦65π と決める。面積は単なる縦幅積分ではなく、曲線と直線 y=x でできる閉曲線の面積公式として ∫(x−y)dtdxdt を用い、端点で x=y となることを使って評価する。
解答
(1)
x=t+2sin2t,y=t+sint であるから dtdx=1+4sintcost=1+2sin2t である。y 軸と平行な接線をもつためには dtdx=0 が必要である。よって 1+2sin2t=0 すなわち sin2t=−21 を解く。0<t<π より 0<2t<2π なので、2t=67π,611π である。したがって t=127π,1211π の2つが候補である。
また dtdy=1+cost であり、0<t<π では 1+cost=0 である。したがってこれら2点では実際に鉛直接線をもつ。よって、y 軸と平行な接線は 2本 である。
(2)
まず x−y=2sin2t−sint=sint(2sint−1) である。0<t<π では sint>0 だから、y≦x、すなわち x−y≧0 となるのは sint≧21 のときである。したがって対象となる曲線部分は 6π≦t≦65π である。この両端では x=y となり、曲線は直線 y=x と交わる。
曲線部分を t=6π から t=65π まで進み、直線 y=x 上を戻る閉曲線を考える。直線上では y=x であるから、媒介変数表示の面積公式を用いると、求める面積 S は S=∫6π65π(x−y)dtdxdt で与えられる。これは、直線部分の寄与を合わせると ∫xdx が端点で打ち消されるためである。
したがって
S=∫6π65π{sint(2sint−1)}(1+4sintcost)dt=∫6π65π(2sin2t−sint)dt+∫6π65π(8sin3tcost−4sin2tcost)dt
である。第2の積分は [2sin4t−34sin3t]6π65π であり、両端で sint=21 なので 0 になる。
一方、2sin2t−sint=1−cos2t−sint であるから
S=[t−21sin2t+cost]6π65π=32π−23
である。よって求める面積は 32π−23 である。