九州大学 2020年度
文系数学 前期 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 複素数平面、整数
- 解法
- 展開・因数分解、合同式、解と係数の関係
- 難易度
- 4 / 10 計算量 4 / 10 目安 —
問題
a,b,cを整数とし,iを虚数単位とする。整式f(x)=x3+ax2+bx+cがf(21+3i)=0をみたすとき,以下の問いに答えよ。
(1) a,bをcを用いて表せ。
(2) f(1)を7で割ると4余り,f(−1)を11で割ると2余るとする。cの絶対値が40以下であるとき,方程式f(x)=0の解をすべて求めよ。
出典:九州大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験 文系 前期 第3問
方針
与えられた複素数を ω とおくと、ω2−ω+1=0 を満たす。整数係数、したがって実係数の三次式なので共役な複素数も解になり、x2−x+1 を因数にもつ。係数比較で a,b を c で表し、(2)は f(1),f(−1) の合同条件を c だけの合同式に直して、∣c∣≦40 の範囲で一意に決める。別解として、ω2=ω−1、ω3=−1 による剰余計算でも同じ係数条件を得られる。
解答
(1)
ω=21+3i とおく。すると ω2−ω+1=0 である。f(x) は整数係数、特に実係数の整式なので、ω が解なら共役複素数 ω も解である。したがって x2−x+1 が f(x) の因数である。 f(x) は最高係数1の三次式なので f(x)=(x2−x+1)(x+m) と書ける。展開すると
f(x)=x3+(m−1)x2+(1−m)x+m
である。定数項を比べると m=c であるから a=c−1,b=1−c である。
(2)
(1)より f(1)=1+a+b+c=c+1 であり、f(−1)=−1+a−b+c=3c−3 である。条件から c+1≡4(mod7),3c−3≡2(mod11) となる。すなわち c≡3(mod7),3c≡5(mod11) である。3−1≡4(mod11) なので c≡9(mod11) を得る。 c=7u+3 とおくと、7u+3≡9(mod11) より 7u≡6(mod11) である。7−1≡8(mod11) だから u≡48≡4(mod11) であり、c=31+77v(v∈Z) となる。∣c∣≦40 より c=31 だけが残る。
したがって f(x)=(x2−x+1)(x+31) である。求める解は
x=−31,x=21+3i,x=21−3i
である。
別解。
(1)は剰余で求めてもよい。ω2=ω−1、ω3=−1 だから
f(ω)=ω3+aω2+bω+c=−1+a(ω−1)+bω+c=(a+b)ω+(c−a−1)
である。これが0になるには、ω が実数でないことから a+b=0,c−a−1=0 でなければならない。よって同じく a=c−1、b=1−c を得る。