九州大学 2019年度
後期・理系数学 後期 第1問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 微分、積分、指数・対数
- 解法
- 接線・法線、面積計算、微分による最大最小
- 難易度
- 5 / 10 計算量 5 / 10 目安 —
問題
曲線y=3e−2x上を動く点P(t,3e−2t)がある。ただし,t>0とする。以下の問いに答えよ。
(1) 点Pにおける接線の方程式を求めよ。
(2) 曲線y=3e−2xと(1)で求めた接戦,およびy軸で囲まれた図形の面積S1をtで表せ。
(3) (1)で求めた接戦とx軸,およびy軸で囲まれた図形の面積をS2とする。S2が最大となるt,およびそのときのS2の値を求めよ。
(4) (2)と(3)で定義したS1,S2に対し,t→∞lim(S1+S2)を求めよ。
出典:九州大学 2019年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第1問
方針
指数関数の接線をまず正確に求める。y=3e−2x は下に凸なので、接線は曲線の下側にあり、S1 は x=0 から接点 x=t までの「曲線−接線」の積分で表せる。S2 は接線と両軸でできる三角形なので、x 切片と y 切片から面積を出す。最大値は S2(t) の微分で判定し、最後の極限では多項式に e−2t が掛かった項が0に近づくことを使う。
解答
(1)
曲線を y=3e−2x とおくと y′=−6e−2x である。したがって点 P(t,3e−2t) における接線の傾きは −6e−2t であり、接線の方程式は y−3e−2t=−6e−2t(x−t) である。整理して y=−6e−2tx+3e−2t(1+2t) を得る。
(2)
y=3e−2x は y′′=12e−2x>0 を満たすので下に凸であり、曲線は接線より上にある。よって、曲線、接線、y 軸で囲まれた面積は S1=∫0t{3e−2x−[−6e−2tx+3e−2t(1+2t)]}dx である。すなわち S1=∫0t{3e−2x+6e−2tx−3e−2t(1+2t)}dx である。
各項を積分すると ∫0t3e−2xdx=23(1−e−2t), ∫0t6e−2txdx=3t2e−2t, ∫0t3e−2t(1+2t)dx=3t(1+2t)e−2t である。したがって
S1=23(1−e−2t)+3t2e−2t−3t(1+2t)e−2t=23{1−(2t2+2t+1)e−2t}
である。
(3)
接線の y 切片は 3e−2t(1+2t) である。また、接線の方程式で y=0 とすると 0=−6e−2tx+3e−2t(1+2t) より、x 切片は 21+2t である。したがって
S2=21⋅3e−2t(1+2t)⋅21+2t=43e−2t(1+2t)2
である。
これを微分すると
S2′=43e−2t{4(1+2t)−2(1+2t)2}=23e−2t(1+2t)(1−2t)
となる。t>0 で e−2t>0、1+2t>0 だから、S2′ の符号は 1−2t の符号で決まる。よって S2 は t=21 で最大となる。そのとき S2=43e−1⋅4=e3 である。
(4)
(2)、(3)より S1+S2=23{1−(2t2+2t+1)e−2t}+43e−2t(1+2t)2 である。t→∞ のとき、t2e−2t、te−2t、e−2t はいずれも0に近づく。したがって指数関数を含む項はすべて0に近づき、t→∞lim(S1+S2)=23 である。