九州大学 2017年度
後期・理系数学 後期 第4問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 関数、微分、指数・対数
- 解法
- 増減表、グラフの概形、極限計算
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 24分
問題
kをk≧0,k=1を満たす実数として,関数f(x)を
f(x)={1−(1−k)x}1−k1
で定める。ただし,関数f(x)の定義域は,0≦k<1のとき0≦x≦1−k1であり,k>1のときx≧0である。以下の問いに答えよ。
(1) 導関数f′(x)を求めよ。
(2) k=0のとき,0<k<1のとき,1<kのときのそれぞれの場合について,関数y=f(x)の増減,グラフの凹凸,座標軸との交点を調べてグラフをかけ。
(3) x≧0であるとき,
k→1+0lim{1−(1−k)x}1−k1
を求めよ。ここで,自然対数の底eがe=h→0lim(1+h)h1を満たすことを用いてよい。
出典:九州大学 2017年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第4問
方針
底1−(1−k)xをXとおき,微分してf′(x)=−f(x)k,さらにf′′(x)=kf(x)2k−1を得る。k=0,0<k<1,k>1で定義域と端点の様子が異なるので,増減,凹凸,切片を場合分けする。(3)はh=k−1と置き,(1+hx)−1/hをe−xに帰着させる。
解答
(1)
X=1−(1−k)x とおくと,f(x)=X1/(1−k)である。X′=−(1−k)なので f′(x)=1−k1X1−k1−1{−(1−k)}=−X1−kk である。ここでX1/(1−k)=f(x)より f′(x)=−f(x)k である。
(2)
さらに微分すると f′′(x)=−kf(x)k−1f′(x)=kf(x)2k−1 である。 k=0のときは f(x)=1−x(0≦x≦1) である。したがって単調減少する直線で,凹凸はなく,座標軸との交点は (0,1),(1,0) である。 0<k<1のとき,定義域は 0≦x≦1−k1 である。この範囲の内部でf(x)>0なので f′(x)=−f(x)k<0 であり,単調減少である。また f′′(x)=kf(x)2k−1>0 なので,下に凸である。切片は f(0)=1,f(1−k1)=0 より (0,1),(1−k1,0) である。 k>1のときは f(x)={1+(k−1)x}−1/(k−1)(x≧0) である。やはりf(x)>0なのでf′(x)<0,f′′(x)>0であり,単調減少かつ下に凸である。f(0)=1だからy軸との交点は(0,1)である。一方でx≧0では常にf(x)>0なのでx軸とは交わらない。また x→∞ のときf(x)→0であるから,x軸を漸近線として近づく。
(3)
h=k−1 とおくと,k→1+0のときh→+0であり 1−(1−k)x=1+hx,1−k1=−h1 である。したがって {1−(1−k)x}1/(1−k)=(1+hx)−1/h である。x=0のときは明らかに極限は1で,これはe0である。x>0のときは (1+hx)−1/h={(1+hx)1/(hx)}−x であり,hx→0+だから,問題文で与えられたeの定義より limk→1+0{1−(1−k)x}1/(1−k)=e−x である。