問題
座標平面上で,次の連立不等式の表す領域をとする。
点が領域内を動くとき,の値が最大となる点をとし,最小となる点をとする。以下の問いに答えよ。
(1) 点および点の座標を求めよ。
(2) かつとする。点が領域内を動くとき,が点でのみ最大値をとり,点でのみ最小値をとるとする。このとき,の値の範囲を求めよ。
方針
まず4本の境界直線の交点から領域 の頂点を求め、線形関数 の最大・最小は頂点で起こることを使う。(2)では、 の等高線の法線ベクトル が、点 で接する2辺の外向き法線の内側に入ることが、 でのみ最大となる条件である。同様に、 でのみ最小となるには が の2辺の外向き法線の内側に入る。これらを の範囲に直して共通部分を取る。
解答
(1)
境界直線を と書く。ただし後ろ2つは元の不等式を整理したものである。 と の交点は である。この点では となる。また と の交点は であり、この点では となる。
他の頂点も境界直線の交点として求められるが、線形関数 は領域の頂点で最大・最小をとる。各頂点で比較すると、最大となる点は であり、最小となる点は である。
(2)
点 は境界 の交点である。 が でのみ最大となるには、法線ベクトル が の外向き法線 の正の係数の和として表されればよい。したがって、ある正の数 を用いて と書ける。このとき であり、 から である。
一方、点 は境界 の交点である。 が でのみ最小となるには、 が元の不等式 、 の外向き法線 の正の係数の和として表されればよい。これは が の正の係数の和で表されることと同じである。よって である。
両方の条件を同時に満たすには、2つの範囲の共通部分を取ればよい。したがって である。端点では最大または最小を辺全体でとってしまうため、「点 でのみ」「点 でのみ」という条件に反する。
別解。(2)は等高線の傾きだけで見てもよい。直線 の傾きは である。点 で最大値をただ1つ取るには、この傾きが をつくる2辺 の傾きの間にあればよい。したがって すなわち である。同様に、点 で最小値をただ1つ取るには、隣り合う2辺の傾き の間に が入るので を得る。共通部分を取って、やはり である。