問題
次の(1),(2),(3)に答えよ.
(1) 原点の座標平面上で,次の3つの変換(イ),(ロ),(ハ)をこの順に合成した1次変換を表す行列を書け.
(イ) 点を(は実数)となる点にうつす変換.
(ロ) 軸に関する対称移動.
(ハ) 直線に関する対称移動.
(2) (1)の行列に関して,行列を計算せよ.ただし,は2次の単位行列である.
(3) (2)の行列で表される1次変換による点の像を点とするとき,を証明せよ.
出典:九州大学 1982年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第3問
方針
三つの変換をそれぞれ行列で表し、問題文の順序どおり右から作用するように掛ける。得られる は であり、 は常に逆行列をもつ。(2)は行列積を直接計算する。(3)は得られた行列の二つの列ベクトルが長さ1で互いに垂直であることを成分で確認し、任意の点の原点からの距離が保たれることを示す。
解答
{(1) 各変換の行列は順に
である。作用する順に右から掛けるので
(2)
したがって
(3)
(2)の行列を とおく。転置行列との積を直接計算すると
点 の位置ベクトルを 、像 の位置ベクトルを とすれば
両辺は非負なので である。}