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京都大学 2019年度
文系数学 第3問

問題

は実数とする。次の命題が成立するための,がみたすべき必要十分条件を求めよ。さらに,このの範囲を図示せよ。

命題: すべての実数に対して,ある実数が不等式をみたす。

出典:京都大学 2019年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第3問

方針

命題は「すべての に対して、2次式または1次式がどこかで負になる」という条件である。 なら2次式は上に有界でなく下へ向かうので、どんな でも十分大きい で負になる。 では の場合が最も厳しく、 が必要十分。 では上に開く放物線なので、特に を見れば が必要であり、逆に なら任意の が使える。最後に 平面で の半平面と の半平面の和集合として図示する。

解答

与えられた命題は、各実数 に対して を満たす実数 が少なくとも1つ存在する、という意味である。

まず の場合を考える。このとき を十分大きくすると の項が支配的になり、負になる。したがって、どのような実数 に対しても条件は満たされる。よって は十分条件である。

次に の場合を考える。不等式は となる。 なら、 を適当に大きく正または負に取ることで左辺を負にできる。しかし命題はすべての について成り立つ必要があるので、 も考えなければならない。 では不等式は となる。したがって のときは が必要十分である。

最後に の場合を考える。命題が成り立つなら、特に に対して を満たす実数 が存在しなければならない。ところが なら なので、このためには が必要である。逆に なら、任意の に対して とすれば となる。よって のときも が必要十分である。

以上をまとめると、求める必要十分条件は「 または 」である。すなわち である。

図示すると、 平面において、直線 の左側全体と、直線 の下側全体の和集合である。境界については、 は含み、 も含むが、 は含まない。