問題
次の命題(p),(q)のそれぞれについて,正しいかどうか答えよ.正しければ証明し,正しくなければ反例を挙げて正しくないことを説明せよ.
(p) 正角形の頂点から3点を選んで内角の1つがである三角形を作ることができるならば,は3の倍数である.
(q) とにおいて,,,ならば,これら2つの三角形は合同である.
出典:京都大学 2012年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第4問
方針
(p)は正 角形の頂点が同一円周上にあることを使い、60度の円周角が見込む弧の中心角が120度であることから、頂点間隔の整数倍が120度になると示す。(q)は与えられているのが「2辺とその間でない角」であり、合同条件ではない。反例は 、、 を固定したまま、辺 が2通りになるように作る。余弦定理で2つの が実際に可能であることを確認する。
解答
(p)
正しい。
正 角形の頂点は1つの円周上に並ぶ。隣り合う頂点に対応する中心角は である。
選んだ3頂点でできる三角形のある内角が であるとする。この角は、残り2頂点を結ぶ弧を見込む円周角である。円周角が なら、その見込む弧の中心角は である。
一方、その弧は正 角形の辺間隔をいくつか集めたものなので、ある整数 を用いて と書ける。したがって である。よって は3の倍数である。
(q)
正しくない。
反例を作る。2つの三角形で となるようにする。
この条件で、 とおく。辺 は角 の向かい側の辺なので、余弦定理より である。 を用いると すなわち である。この方程式の解は の2つである。どちらも正であり、対応する三角形は三角不等式を満たして実際に作れる。
したがって、同じ 、同じ 、同じ をもつにもかかわらず、 の長さが異なる2つの三角形が存在する。この2つは合同ではない。よって命題(q)は正しくない。