京都大学 1998年度
理系数学 第6問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 積分、微分
- 解法
- 体積計算、定積分評価、微分による最大最小
- 難易度
- 6 / 10 計算量 6 / 10 目安 25分
問題
aを0<a<1を満たす定数として,曲線y=log(x−a)とx軸と2直線x=1,x=3,で囲まれる図形をx軸のまわりに回転して得られる立体の体積をV(a)とする.
(1) V(a)を求めよ.
(2) aの値が0<a<1の範囲で変化するとき,V(a)の最小値を求めよ.
出典:京都大学 1998年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第6問
方針
回転体の断面半径は ∣log(x−a)∣ だが、体積では二乗するため π∫13{log(x−a)}2dx になる。u=x−a と置いて ∫(logu)2du を部分積分で求める。最小化では上端・下端がともに a に依存することに注意して微分し、0<a<1 で log(1−a)<0<log(3−a) となることから臨界点を決める。
解答
(1)
0<a<1 なので、1≦x≦3 では x−a>0 であり、log(x−a) は定義される。x 軸のまわりに回転するので、体積は V(a)=π∫13{log(x−a)}2dx である。u=x−a とおくと、積分区間は u=1−a から u=3−a までになる。
まず ∫(logu)2du を求める。部分積分により ∫(logu)2du=u(logu)2−2∫logudu であり、∫logudu=ulogu−u だから ∫(logu)2du=u{(logu)2−2logu+2} である。したがって V(a)=π{F(3−a)−F(1−a)} である。ただし F(u)=u{(logu)2−2logu+2} である。
(2)
(1)の表示を微分する。F′(u)=(logu)2 なので V′(a)=π{−F′(3−a)+F′(1−a)} すなわち V′(a)=π{(log(1−a))2−(log(3−a))2} である。 0<a<1 では 0<1−a<1,2<3−a<3 である。したがって log(1−a)<0,log(3−a)>0 である。よって V′(a)=0 は −log(1−a)=log(3−a) と同値である。これは log{(1−a)(3−a)}=0 すなわち (1−a)(3−a)=1 である。展開すると a2−4a+2=0 であり、0<a<1 に入る解は a=2−2 である。
符号も確認する。a が0に近いときは (log(1−a))2 が小さく、(log(3−a))2 が大きいので V′(a)<0 である。一方、a が1に近づくと (log(1−a))2 が大きくなるので V′(a)>0 である。したがって a=2−2 で V(a) は最小となる。
このとき 1−a=2−1,3−a=1+2 である。L=log(1+2) とおくと log(3−a)=L,log(1−a)=log(2−1)=−L である。よって Vmin=π{F(1+2)−F(2−1)} である。q=1+2 とおくと q−1=2−1 で、q−q−1=2,q+q−1=22 である。したがって F(q)−F(q−1)=q(L2−2L+2)−q−1(L2+2L+2) =(q−q−1)(L2+2)−2L(q+q−1) =2L2+4−42L となる。ゆえに最小値は π{2L2−42L+4} すなわち
π{2(log(1+2))2−42log(1+2)+4}
である。