問題
,,,を整数とし,行列を考え,自然数に対してとする.このとき,
(1) を示せ.
(2) を素数とし,はで割り切れないものとする.ある自然数について,とがで割り切れるならば,すべてのについてはで割り切れることを示せ.
出典:京都大学 1994年度 後期日程 第2次学力試験 後期・文系 後期 第2問
方針
行列の直接計算から (A^2-A+I=O) を示し、左下成分を取る。(2)は得られた漸化式を法 で考える。行列式が0でないため逆向きにも漸化式を解けることを明記する。
解答
(1)
単位行列を とする。直接計算により
が成り立つ。両辺に を掛けると
である。左下成分を比較して
を得る。
(2)
とおく。仮定より は で割り切れない。 がともに で割り切れるとする。(1)の漸化式から、 がともに で割り切れれば もそうである。よって のすべての は で割り切れる。
一方、漸化式を
と書く。右辺が で割り切れれば も割り切れるが、 は で割り切れないから、素数 の性質により が で割り切れる。これを と順に用いれば、 についてもすべて成り立つ。以上より、すべての自然数 について は で割り切れる。