問題
だ円の部分集合,を次のように定める.
平面の1次変換でをに移すものをすべて求めよ.
出典:京都大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第4問
方針
まず とおいて楕円を単位円に直す。この座標では は第1象限の単位円弧, は第2象限の単位円弧である。1次変換が円弧全体を円弧全体へ移すなら,単位円上の連続した無数の点をまた単位円上へ移すので,対応する変換は長さを保つ。したがって第1象限の円弧の端点2つが,第2象限の円弧の端点2つへ移る2通りだけを調べ,最後に元の 座標へ戻す。
解答
とおく。このとき楕円 は単位円 に変わる。また は第1象限の円弧, は第2象限の円弧に対応する。
この新しい座標での1次変換を とする。 は第1象限の単位円弧全体を第2象限の単位円弧全体へ移す。したがって, に対して を移した点は,常に単位円上にある。つまり, が連続した範囲の で成り立つ。この左辺は についての2次式なので,単位円上で長さを保つ変換とみなせる。よって第1象限の円弧の端点 は,第2象限の円弧の端点 に対応する。
端点の対応は2通りである。
1つ目は の場合である。このとき である。元の座標では , だから となる。したがって行列は
である。
2つ目は の場合である。このとき である。元の座標へ戻すと,新しい座標は なので である。したがって行列は
である。
以上より,求める1次変換は
の2つである。