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京都大学 1988年度
理系数学 第3問

問題

とする.

(1) で,ならば,が成立することを示せ.

(2) をみたす自然数ならば,ある自然数をとるととなることを示せ.

出典:京都大学 1988年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第3問

方針

変換を成分で と書く。まず を直接計算で確認する。次に から を導き、 を示す。(2)ではこの操作を繰り返すと非負整数 が真に減少するので有限回で となり、そのとき になる。

解答

(1)

変換後の成分を と書く。直接計算すると

である。したがって ならば である。

次に の範囲を調べる。条件より であり、 だから である。また で成り立つので である。よって となり、 である。

(2)

が自然数で を満たすとする。 の間は、(1)により変換後も を満たし、しかも である。さらに についても正であることを確認しておく。実際、 かつ より なので である。

したがって、この変換を繰り返すと、第2成分は非負整数のまま真に小さくなる。無限に小さくなり続けることはできないので、有限回で第2成分は0になる。そのとき第1成分を とすれば であり、しかも第1成分は正なので である。

よって、ある自然数 について、問題の行列表示で すなわち、問題文の等式が成り立つ。

補足。この証明は、解を小さい解へ下げていく降下法である。保存される量は 、小さくなる量は であり、この2つを同時に確認することで有限回で に到達する。