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京都大学 1986年度
理系数学 第4問

問題

同一平面上に2つの三角形があり,それぞれの外接円の半径は共に1であるとする.この2つの外接円の中心を結ぶ線分の中点を,線分の中点をそれぞれとする.

(1) となることを示せ.

(2) もしが鋭角三角形でその外接円の半径が1となるならば,点はこの外接円の中心と一致することを示せ.さらにこのときはすべて合同となることを示せ.

出典:京都大学 1986年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第4問

方針

二つの外接円の中心を とし,各頂点へ向かう長さ のベクトルで表す。中点 は, から見ると二つの単位ベクトルの平均になるので,三角不等式から が出る。(2)では の外接円の中心を原点に置く。鋭角三角形では外心が内部にあるため,三頂点の位置ベクトルに正の係数をかけた和を にできる。一方, が三つの頂点から距離 以下なら, のとき三頂点との内積がすべて正になり矛盾する。これで が外心と一致し,等号条件から三つの三角形の合同を示す。

解答

(1)

二つの外接円の中心をそれぞれ とする。また とおく。外接円の半径はいずれも なので である。 の中点, の中点であるから,中点どうしを結ぶベクトルは である。したがって

となる。同様に, についても同じ議論を行えば である。

(2)

の外接円の中心を とする。 を原点に取り, の位置ベクトルをそれぞれ とおく。外接円の半径が であるから である。 は鋭角三角形なので,外心 は三角形の内部にある。したがって,正の数 を用いて と書ける。

いま の位置ベクトルを とする。(1)より

である。もし なら,例えば より であるから となる。同様に である。ところが の内積を取ると

となり,左辺は正の数の和になって矛盾する。よって であり, である。

このとき の外接円の中心で,半径は なので である。(1)の等号が のすべてで成り立つ。たとえば

であるから,三角不等式の等号条件より は同じ向きで,長さも同じなので である。 についても同じことが成り立つ。

つまり, から へ向かう三つのベクトルと, から へ向かう三つのベクトルと, から へ向かう三つのベクトルは,対応してすべて等しい。したがって対応する辺の長さがすべて等しく

である。