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京都大学 1983年度
文理共通数学 文系第3問・理系第3問

問題

を満たす実数のつくる行列がある.ただし,は負ではないとする.

(1) と表されることを示せ.ただし,は実数で,とする.

(2) を原点とする座標平面上の1次変換について,長さ1のベクトルから,ベクトルへの角度を とする(したがって,半直線を角度だけ回転すれば半直線となる).の範囲を動いたとき,を最大にするを求めよ.ただし,とする.

出典:京都大学 1983年度 前期日程 第2次学力試験 文理共通 文系第3問・理系第3問

方針

(1) は、行列の2本の列ベクトルが直交していることから、第一列の長さを 、方向角を として表す。第二列は第一列に垂直な方向の何倍かなので、倍率を と置けば分解が得られる。(2) は と置き、縦方向を 倍する操作が偏角を増やさないことを示す。

解答

{(1)行列 の2本の列ベクトルは

である。条件 より、これらは互いに垂直である。また なので、どちらも零ベクトルではない。 とおくと である。 は負でないので、ある によって と表せる。ここで は第一象限内に取れるので である。

第二列は第一列に垂直であるから、ある実数 によって と表せる。さらに なので、 である。

したがって

であり、

と表される。

(2)

とおく。まず

である。 なので、このベクトルの偏角を とすると である。等号 が成り立つのは のときである。

その後の行列は、角度を だけ回転し、長さを 倍する操作である。したがって である。ここで なので角度の取り直しは起こらない。上の不等式から であり、最大値は である。

等号となるのは のときである。よって を最大にするベクトルは

である。}