問題
およびをみたす行列について,次のことを示せ.
(1) 一次変換において,点とその像を結ぶ線分の中点は,原点を通る定直線上にある.
(2) (1)において,線分がつねに定直線と垂直であるための必要十分条件は,である.
出典:京都大学 1982年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第4問
方針
を成分比較し、 から 、さらに を得る。点 と移った点 の中点は によって得られるので、 で保たれる点である。この点全体が原点を通る直線になることを成分で示す。垂直条件は、その直線の方向ベクトルと、線分 の方向ベクトルの内積が0になる条件として計算する。
解答
{(1)
について である。成分を比較すると である。仮定より だから であり、 である。
点 の位置ベクトルを とすると、移った点 の位置ベクトルは である。線分 の中点 の位置ベクトルを とすると である。
このとき
したがって中点 は、 によって保たれる点である。 と書くと、条件 は
である。特に を満たす。これは原点を通る定直線である。よって中点 は、点 の取り方によらず定直線 上にある。
(2)
直線 の方向ベクトルとして
を取れる。実際、 である。
一方、線分 の方向ベクトルは である。これを とおくと
したがって は を満たす方向にある。この方向ベクトルとして
を取れる。実際、 の第一行に対して であり、第二行についても を用いれば同じく0になる。
したがって、線分 が常に直線 と垂直であるための必要十分条件は である。計算すると ここで だから よって なので、これは と同値である。
以上より、線分 が常に定直線 と垂直であるための必要十分条件は である。}