北海道大学 2023年度
文系数学 前期 第1問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 数と式、論証・証明
- 解法
- 恒等式比較、特殊化、場合分け
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 12分
問題
P(x)をxについての整式とし,P(x)P(−x)=P(x2)はxについての恒等式であるとする。
(1) P(0)=0またはP(0)=1であることを示せ。
(2) P(x)がx−1で割り切れないならば,P(x)−1はx+1で割り切れることを示せ。
(3) 次数が2であるP(x)をすべて求めよ。
出典:北海道大学 2023年度 前期日程 第2次学力試験 文系 前期 第1問
方針
(1) は恒等式に x=0 を代入して,P(0) が t2=t を満たすことを見る。(2) は x=1 を代入し,P(1)=0 から割って P(−1)=1 を得る。(3) は P(x)=ax2+bx+c とおき,P(x)P(−x) では奇数次の項が消えることに注意して x4,x2,1 の係数を比較する。最後に得た4候補が実際に次数2で恒等式を満たすことを確認する。
解答
(1)
恒等式 P(x)P(−x)=P(x2) に x=0 を代入すると P(0)2=P(0) である。よって P(0){P(0)−1}=0 となるから,P(0)=0またはP(0)=1 である。
(2)
P(x) が x−1 で割り切れないということは,P(1)=0 を意味する。恒等式に x=1 を代入すると P(1)P(−1)=P(1) である。P(1)=0 なので両辺を P(1) で割ることができ,P(−1)=1 を得る。したがって P(−1)−1=0 であるから,因数定理より P(x)−1 は x+1 で割り切れる。
(3)
P(x) の次数が2であるから P(x)=ax2+bx+c(a=0) とおく。このとき P(−x)=ax2−bx+c であり,P(x)P(−x)=(ax2+c)2−b2x2=a2x4+(2ac−b2)x2+c2 である。一方,P(x2)=ax4+bx2+c である。係数を比較すると a2=a,2ac−b2=b,c2=c である。 a=0 より a=1 である。また c2=c から c=0 または c=1 である。 c=0 のとき,−b2=b より b=0, −1 である。したがって P(x)=x2,P(x)=x2−x を得る。 c=1 のとき,2−b2=b すなわち b2+b−2=0 より b=1, −2 である。したがって P(x)=x2+x+1,P(x)=x2−2x+1 を得る。
以上の4つはいずれも a=1=0 で次数が2であり,上の係数条件を満たすので,実際に恒等式を満たす。よって求める整式は P(x)=x2,x2−x,x2+x+1,(x−1)2 である。