北海道大学 1981年度
理系数学 前期 第4問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 数列、方程式・不等式
- 解法
- 数学的帰納法、不等式評価、和の計算
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 18〜24分
問題
nを自然数とする.数直線上で点2n+21と点n(n+1)1を両端とする線分をAnとする.
(1) どんなnに対してもAnとAn+1は交わることを証明せよ.
(2) 線分An∩An+1の長さをdnとするとき,n=1∑∞dnを求めよ.
出典:北海道大学 1981年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第4問
方針
まず (n+1)(n+2)≦2n+2 を帰納法で示し、各線分の端点の大小と隣り合う線分の重なりを整理する。An は [1/2n+2, 1/(n(n+1))]、An+1 は [1/2n+3, 1/((n+1)(n+2))] と見られるので、共通部分は [1/2n+2, 1/((n+1)(n+2))] になる。その長さを dn として、部分分数分解と等比級数で無限和を求める。
解答
(1)
まず、すべての自然数 n について (n+1)(n+2)≦2n+2 が成り立つことを示す。n=1 のとき (1+1)(1+2)=6≦8=23 で成り立つ。ある自然数 n で成り立つと仮定する。n≧1 では n+3≦2n+2=2(n+1) だから (n+2)(n+3)≦2(n+1)(n+2)≦2⋅2n+2=2n+3 である。よって数学的帰納法により、主張はすべての自然数 n で成り立つ。
この不等式から n(n+1)<(n+1)(n+2)≦2n+2 である。したがって 2n+21≦n(n+1)1 となるので、線分 An は [2n+21,n(n+1)1] と書ける。同様に An+1=[2n+31,(n+1)(n+2)1] である。
ここで 2n+31<2n+21 であり、また先に示した不等式より 2n+21≦(n+1)(n+2)1 である。したがって An と An+1 は少なくとも [2n+21,(n+1)(n+2)1] を共通部分としてもつ。ゆえに、どんな n に対しても An と An+1 は交わる。
(2)
(1) の端点の大小関係から、共通部分は An∩An+1=[2n+21,(n+1)(n+2)1] である。したがって、その長さは dn=(n+1)(n+2)1−2n+21 である。
よって
n=1∑∞dn=n=1∑∞(n+1)(n+2)1−n=1∑∞2n+21
である。第1の和は (n+1)(n+2)1=n+11−n+21 と分解できるので ∑n=1N(n+1)(n+2)1=21−N+21 である。したがって ∑n=1∞(n+1)(n+2)1=21 である。
また第2の和は
n=1∑∞2n+21=81+161+⋯
であり、初項 1/8、公比 1/2 の等比級数だから ∑n=1∞2n+21=1−1/21/8=41 である。ゆえに
n=1∑∞dn=21−41=41
である。