東京大学 2023年度
文系数学 第4問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文科一類・文科二類・文科三類
- 分野
- ベクトル、図形と方程式、三角関数
- 解法
- 座標設定、三角比の利用、体積計算、対称性の利用
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 18分
問題
半径1の球面上の相異なる4点A,B,C,Dが
AB=1,AC=BC,AD=BD,cos∠ACB=cos∠ADB=54
を満たしているとする。
(1) 三角形ABCの面積を求めよ。
(2) 四面体ABCDの体積を求めよ。
出典:東京大学 2023年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第4問
方針
(1) は AC=BC と余弦定理から辺 AC を求め,sin∠ACB を使って面積を出す。(2) は球の中心を原点に取り,A,B を z=3/2 上の対称な2点に置く。AC=BC から C,D は平面 x=0 上にあり,球面条件と AC2=AD2=5/2 で座標が2点に絞られる。最後は行列式で体積を出し,別計算として底面積と高さでも同じ値を確認できる。
解答
(1)
AC=BC=u とおく。三角形 ABC に余弦定理を用いると
AB2=AC2+BC2−2AC⋅BCcos∠ACB=2u2(1−54)=52u2
である。AB=1 より u2=25 を得る。また 0<∠ACB<π で cos∠ACB=4/5 だから sin∠ACB=1−(54)2=53 である。したがって
[ABC]=21AC⋅BCsin∠ACB=21⋅25⋅53=43
である。
(2)
球の中心を原点とし,線分 AB が x 軸に平行になるように座標を取る。AB=1,半径が1であることから
A(−21,0,23),B(21,0,23)
とおける。 AC=BC より,C は AB の垂直二等分平面 x=0 上にある。C=(0,y,z) とおくと,球面上の点なので y2+z2=1 である。また(1)より AC2=u2=5/2 だから (21)2+y2+(z−23)2=25 である。左辺を整理し,y2+z2=1 を使うと 41+1−3z+43=25 すなわち 2−3z=25 である。よって z=−231 であり,さらに y2=1−z2=1−121=1211 となる。したがって y=±2311 である。
点 D も AD=BD,cos∠ADB=4/5 を満たすので,同じ2点のどちらかである。C,D は相異なるから,符号が反対の2点でなければならない。よって,向きを入れ替えて
C(0,2311,−231),D(0,−2311,−231)
としてよい。
このとき AB=(1,0,0),
AC=(21,2311,−32),AD=(21,−2311,−32)
である。したがって四面体の体積 V は
V=61det(AB,AC,AD)=61det1212102311−23110−32−32=61−3211=911
である。
別解。体積の最後だけは底面積と高さでも確認できる。平面 ABC は AB に平行なので,方程式を 4y+11z−233=0 と表せる。点 D からこの平面までの距離は
16+114(−2311)+11(−231)−233=9411
である。(1)より [ABC]=3/4 だから V=31⋅43⋅9411=911 となり,同じ値を得る。