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東京大学 2019年度
文系数学 第2問

問題

を原点とする座標平面において,点を通り,線分と垂直な直線をとする。座標平面上を点が次の2つの条件をみたしながら動く。

条件1:

条件2: 点と直線の距離をとし,点と直線の距離をとするとき

このとき,が動く領域をとする。さらに,軸の正の部分と線分のなす角をとする。

(1) を図示し,その面積を求めよ。

% 図は省略

(2) のとりうる値の範囲を求めよ。

出典:東京大学 2019年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第2問

方針

直線 に垂直で点 を通るので、まず と求める。条件1は帯状領域 であり、この帯の中では点 は直線 の上側にあるため距離の絶対値を外せる。条件2は放物線の上側という不等式に変わり、 は放物線と直線で囲まれる領域になる。面積は上下の差を積分する。 は原点から点 への方向で決まるので、 では の最小、 では の最大を調べる。境界のどこで方向が最も右向き・左向きになるかを、端点も含めて確認する。

解答

(1)

の傾きは1であるから、これに垂直な直線 の傾きは である。点 を通るので である。

条件1は すなわち であるから となる。

と直線 の距離は である。また条件1より なので、点 の距離は である。したがって条件2は であり、これを について解くと である。

よって で表される領域である。上下の境界の交点は より だから である。したがって図示すべき領域は、放物線 と直線 に囲まれる部分で、 の範囲は である。

面積は

である。

(2)

では下側境界の最小値が だから、常に である。

まず の部分を考える。このとき を大きくするには、原点から見た傾き を小さくすればよい。固定した では が小さいほどよいので、下側境界 を見ればよい。したがって である。これを微分すると であり、 では で最小となる。その値は で、点は である。よって最大値は である。

次に の部分を考える。 とおくと であり、下側境界は となる。 では を小さくするには、 を大きくすればよい。これは を小さくすることと同じで、 である。この導関数は なので、 で最小となる。したがって 、すなわち で最大となる。このとき

である。

領域 は連結であり、 上で連続に値をとる。よって求める範囲は である。

別解。方向だけを考えると、原点から引いた半直線が下側の放物線に接するときに右向きの限界が出る。 で直線 に接する条件は の判別式が0であること、すなわち である。正の傾きとして を得るので、最大値は である。左向きの限界では として考えると、接点は許される範囲 の外に出るため、端点 が最小を与える。