東京大学 2005年度
後期・理系数学 後期 第3問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理科
- 分野
- 積分、微分、図形と方程式、方程式・不等式
- 解法
- 面積計算、場合分け、微分による最大最小、文字消去、置換
- 難易度
- 8 / 10 計算量 9 / 10 目安 40分
問題
−1/2≦a<2とし、D:1≦x2+y2≦4とE:a≦x≦a+1の共通部分の面積をS(a)とする。
(1) S(a)を定積分で表せ。
(2) S′(a)を求めよ。
(3) Sを最大にするaを解にもつ整数係数4次方程式3x4+px3+qx2+rx+s=0を求めよ。
(4) x=2t,z=t−1/tでzの2次方程式へ直せ。
(5) 最大にするaを求めよ。
出典:東京大学 2005年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第3問
方針
円環の縦断面の高さを g(x) とし、S(a)=∫aa+1g(x)dx と考える。(1)(2)は端点が半径1・2の円をまたぐ位置で場合分けする。最大点は S′(a)=g(a+1)−g(a)=0 から求め、平方根を2回整理して4次方程式を得る。指定の置換は相反形を2次式へ下げる。
解答
円環の x における縦断面の高さを
g(x)=⎩⎨⎧2{4−x2−1−x2}24−x20(∣x∣≦1),(1≦∣x∣≦2),(∣x∣≧2)
とする。
(1)
ストリップの位置により
S(a)=⎩⎨⎧2∫aa+1{4−x2−1−x2}dx2∫a1{4−x2−1−x2}dx+2∫1a+14−x2dx2∫a24−x2dx(−21≦a<0),(0≦a<1),(1≦a<2)
である。
(2)
S′(a)=g(a+1)−g(a) を用いると
S′(a)=⎩⎨⎧2{4−(a+1)2−1−(a+1)2−4−a2+1−a2}2{4−(a+1)2−4−a2+1−a2}−24−a2(−21<a<0),(0≦a<1),(1≦a<2).
なお a=−1/2 での右微分は0である。
(3)
0≦x≦1 で g(x) は増加し、1≦x≦2 で減少する。したがって 0<a<1 では S′(a)=g(a+1)−g(a) は狭義に減少する。また
S′(0)=23−2>0,S′(1)=−23<0.
負の a では S′(a)≧0、1≦a<2 では S′(a)<0 なので、最大点は 0<a<1 にただ1つあり、そこで
が成り立つ。1回平方して整理すると
2{3−2a−a2}(1−a2)=a(a+2).
さらに平方して展開すると
3a4+4a3−20a2−8a+12=0.
よって求める方程式は
3x4+4x3−20x2−8x+12=0.
(4)
x=2t を代入した式を4で割ると
t2 で割り、z=t−1/t、t2+t−2=z2+2 を用いると
(5)
(4)から
最大点では 0<a<1 だから 0<t<1/2 であり、z=t−1/t<0 である。よって
t2−zt−1=0 の正の解を選び、a=2t へ戻すと
この値は 0<a<1 で、平方する前の S′(a)=0 の式も満たす。したがってこれが S(a) を最大にする値である。