東京大学 1990年度
後期・理系数学 後期 第2問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理科
- 分野
- ベクトル、図形と方程式
- 解法
- 回転・拡大、ベクトル成分計算、面積計算、不等式評価
- 難易度
- 8 / 10 計算量 8 / 10 目安 —
問題
A=2123−2321とし,P0をxy平面上の原点とする.i=1,⋯,6に対して,aiを正の実数とし,(xiyi)=Ai(ai0)とおいたとき,点PiをPi−1Pi=(xi,yi)となるように定める.ただし,このときP6=P0となっているものとする.P0,P1,⋯,P6を順に結んで得られる六角形をHとおく.
(1) a1−a4=a5−a2=a3−a6であることを示せ.
(2) i=1∑6ai=6,a1−a4=1とするとき,Hの面積の最大値を求めよ.
(3) i=1∑6ai=6とするとき,Hの面積の最大値を求めよ.
出典:東京大学 1990年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第2問
方針
行列 A は 60∘ 回転を表すので、六辺の方向は順に 60∘ ずつ変わる。閉じる条件を x,y 成分に分けて(1)を得る。(2)(3)では共通差 d と三つの基準長 x,y,z を導入し、六角形の面積を二次式にして xy+yz+zx≦(x+y+z)2/3 を使う。
解答
(1)
第 i 辺の方向は正の x 軸を iπ/3 だけ回転した方向である。P6=P0 の y 成分から
a1+a2−a4−a5=0,
したがって
a1−a4=a5−a2.
また x 成分を2倍して
a1−a2−2a3−a4+a5+2a6=0.
前式を代入すると
a1−a4=a3−a6.
よって
a1−a4=a5−a2=a3−a6.
(2)
共通の差を d とし
x=a4,y=a2,z=a6
とおくと
(a1,a2,a3,a4,a5,a6)=(x+d,y,z+d,x,y+d,z).
六角形の面積を K とする。各頂点を辺ベクトルの累積和で表し、座標の面積公式で整理すると
3K=21(xy+yz+zx)+2d(x+y+z)+4d2.
∑ai=6 より
x+y+z=3−23d.
固定した和に対し
xy+yz+zx≦3(x+y+z)2
で、等号は x=y=z のときである。したがって
ここでは d=1 なので
等号は x=y=z=1/2 のときに実現する。
(3)
上の評価で d も動かすと
d=0, x=y=z=1、すなわち a1=⋯=a6=1 の正六角形で等号が実現する。よって