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東京大学 1984年度
文系数学 第2問

問題

平面上に,海を隔てて2国がある.の領土は不等式で表される領域であり,の領土は不等式で表される領域であるという.
いまの領海を次の3条件(1),(2),(3)を満たす点全体の集合と定める:

(1) いずれの領土にも含まれない.

(2) の領土との間の最短距離は4より小さい.

(3) の領土との間の最短距離は,の領土との間の最短距離より小さい.

の領海の面積を求めよ.

出典:東京大学 1984年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第2問

方針

Aの領土は中心 、半径 の円板であり、Bの領土は半平面 である。領土外の点では、Bまでの距離は 、Aまでの距離は中心からの距離から を引いたものになる。条件を円環と放物線の上側へ翻訳し、半径 の円内で放物線より上の部分から半径 の円板を除いて面積を求める。

解答

(1)

Aの領土である円板の中心を とする。点 がA、Bのどちらの領土にも含まれないとき、まず であり、Aの円板の外側にある。このとき、Bの領土 までの最短距離は である。またAの領土までの最短距離は である。

(2)

条件(2)より、Aまでの距離が より小さいから すなわち である。またAの領土外にあるので である。したがって、点は中心 、半径 の間の円環にある。

(3)

条件(3)は である。右辺は正なので、両辺を移項して平方してよい。これは と同値であり、平方すると である。整理して となるから である。

よってAの領海は、中心 、半径 の円の内部で、放物線 より上にあり、さらに半径 のAの円板を除いた部分である。

半径 の円の下側は である。これと放物線の交点は を解いて である。したがって、半径 の円のうち放物線より下にある部分の面積は

である。すなわち

である。この値は となる。

半径 の円板の面積は 、Aの領土である半径 の円板の面積は である。したがって求める面積は である。