東京工業大学 2008年度
後期・理系数学 後期第1問
- 試験区分
- 後期
- 対象
- 全類
- 分野
- 方程式・不等式、数列、論証・証明
- 解法
- 不等式評価、和の計算、同値変形、誘導利用
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 18分
問題
次の問いに答えよ。
(1) 実数 a1,a2,x1,x2,y1,y2 が 0<a1≦a2,a1x1≦a1y1,a1x1+a2x2≦a1y1+a2y2 をみたしているとする。このとき x1+x2≦y1+y2 であることを証明せよ。
(2) n を2以上の整数とし,3n 個の実数 a1,a2,…,an,x1,x2,…,xn,y1,y2,…,yn が 0<a1≦a2≦⋯≦an および n 個の不等式 ∑i=1jaixi≦∑i=1jaiyi (j=1,2,…,n) をみたしているならば,∑i=1nxi≦∑i=1nyi であることを証明せよ。
出典:東京工業大学 2008年度 後期 後期・理系 後期第1問
方針
(1)は差 di=xi−yi に直して直接示す。(2)は Dj=∑i=1jai(xi−yi) とおき,xj−yj=(Dj−Dj−1)/aj を用いて全体の和を部分和 Dj の一次結合として表す。係数の符号と Dj≦0 から結論を出す。
解答
(1)
di=xi−yi とおく。仮定より d1≦0 であり,a1d1+a2d2≦0 である。したがってd2≦−(a1/a2)d1である。ここで 0<a1≦a2 かつ d1≦0 だから
d1+d2≦d1−a2a1d1=(1−a2a1)d1≦0
である。よって x1+x2≦y1+y2 である。
(2)
D0=0,Dj=∑i=1jai(xi−yi) (j=1,2,…,n) とおく。仮定よりすべての j について Dj≦0 である。またxj−yj=(Dj−Dj−1)/ajであるから
j=1∑n(xj−yj)=j=1∑najDj−Dj−1=j=1∑n−1Dj(aj1−aj+11)+anDn
である。0<a1≦a2≦⋯≦an より 1/aj−1/aj+1≧0 である。各 Dj≦0 だから右辺は 0 以下である。したがって∑j=1nxj≦∑j=1nyjである。