東京工業大学 2002年度
後期・理系数学 後期第1問
- 試験区分
- 後期
- 対象
- 全類
- 分野
- 数列、積分、関数
- 解法
- 和の計算、定積分評価、はさみうち、誘導利用
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 16分
問題
n を自然数とする。
(1) 実数 x に対して,∑k=0n(−1)kx2k−1+x21 を求めよ。
(2) 不等式 ∑k=0n2k+1(−1)k−∫011+x2dx≦2n+31 が成り立つことを示せ。
(3) 極限 limn→∞∑k=0n2k+1(−1)k を求めよ。
出典:東京工業大学 2002年度 後期 後期・理系 後期第1問
方針
(1)は有限等比和を (1+x2) 倍して整理する。(2)は(1)を 0 から 1 まで積分し,誤差を正の積分で評価する。(3)は(2)で誤差が 0 に近づくことから極限を定積分に帰着し,x=tanθ の置換で値を求める。
解答
(1)
Sn=∑k=0n(−1)kx2k とおく。(1+x2)Sn=1+(−1)nx2n+2 であるから,Sn=1+x21+(−1)nx2n+2 である。したがって Sn−1+x21=1+x2(−1)nx2n+2 である。
(2)
(1)を 0 から 1 まで積分すると,∑k=0n2k+1(−1)k−∫011+x2dx=(−1)n∫011+x2x2n+2dx である。よって∑k=0n2k+1(−1)k−∫011+x2dx≦∫01x2n+2dx=2n+31となり,求める不等式が示された。
(3)
(2)より,n→∞ のとき ∑k=0n2k+1(−1)k は ∫011+x2dx に近づく。ここで x=tanθ とおくと,0≦x≦1 は 0≦θ≦π/4 に対応し,dx/(1+x2)=dθ である。したがって ∫011+x2dx=∫0π/4dθ=4π である。よって求める極限は π/4 である。