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東京工業大学 2000年度
後期・理系数学 第2問

問題

(1) である整数 に対し, とおくとき,次の式を示せ。

(2) 半径 の球面上の定点を端点とする長さ のひもを考える。このひもが球の外側の空間を動くとき,ひもの通過しうる領域の体積を求めよ。

出典:東京工業大学 2000年度 後期 後期・理系 第2問

方針

(1)はそれぞれ部分積分で境界項を計算する。(2)は定点と球の中心を通る平面で切る。断面で,定点から直接外側へ伸びる部分は半径 の半円を作り,球に巻きついてから離れる部分の境界は,接点の中心角を として と表される。この上側断面を 軸のまわりに回転して,半円部分,伸開線部分,球の除外分の体積を足し引きする。伸開線部分の積分は三角関数を展開して (1) 型の積分に帰着する。

解答

(1)

部分積分により

である。境界項は であるから, を得る。

同様に

である。境界項は である。よってである。

(2)

球の中心を ,ひもの固定端を とし, 軸に取る。 を通る平面で切ると,球は単位円,固定端は で表される。通過領域はこの断面を 軸のまわりに回転して得られる。

固定端から球に触れずにまっすぐ出る部分は, を中心とする半径 の半円を与える。これを回転した体積は半球の体積なので である。

次に,ひもが球面に沿って中心角 だけ進んだ点で離れる場合を考える。接点は ,残りの長さは であり,離れる方向は接線方向 である。したがって外側境界は で表される。このとき である。

伸開線で囲まれる上側断面は,まず伸開線と 軸で囲まれる部分を回転し,最後に単位球の体積を差し引けばよい。媒介変数表示された境界を 軸のまわりに回転する公式より,向きに注意するとこの寄与は

である。 とおくと,向きを の増加方向に取ったまま

となる。ここで

である。また

であり,(1)より

を得る。したがって

である。

最後に,球の内部は通過領域から除くので,球の体積 を引く。したがって求める体積は

である。