東京工業大学 1994年度
後期・理系数学 第2問
- 試験区分
- 後期
- 対象
- 全類
- 分野
- 数と式、数列、論証・証明
- 解法
- 式変形、漸化式の変形、数学的帰納法、存在証明
- 難易度
- 6 / 10 計算量 4 / 10 目安 18分
問題
自然数 n=1,2,3,… に対して,(2−3)n という形の数を考える。これらの数はいずれも,それぞれ適当な自然数 m が存在して m−m−1 という表示をもつことを示せ。
出典:東京工業大学 1994年度 後期 後期・理系 第2問
方針
α=2+3,β=2−3 とおくと αβ=1 である。目標の形は βn=m−m−1 であり,これは逆数側で αn=m+m−1 と対応する。そこで Sn=αn+βn が偶数であることを,α,β が方程式 x2−4x+1=0 を満たすことから漸化式で示す。An=Sn/2 とし,m=An2 と選べば,αnβn=1 により m−1 も必要な平方になることを確認する。
解答
α=2+3,β=2−3 とおく。すると αβ=1,α+β=4 であり,α,β はともにx2−4x+1=0を満たす。
Sn=αn+βn とおく。上の二次方程式より αn+2=4αn+1−αn,βn+2=4βn+1−βn であるからSn+2=4Sn+1−Snが成り立つ。また S0=2,S1=4 である。したがって数学的帰納法により,すべての n≧0 で Sn は偶数の自然数である。
n≧1 に対して
An=2Sn=2αn+βn
とおけば,An は自然数である。ここで m=An2 と定める。このとき m は自然数であり,αnβn=1 だから
m−1=(2αn+βn)2−1=(2αn−βn)2
である。0<β<1<α より (αn−βn)/2>0 なので,
である。したがって
m−m−1=2αn+βn−2αn−βn=βn=(2−3)n
となる。よって各自然数 n に対し,このような自然数 m が存在する。