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大阪大学 2011年度
文系数学 第3問

問題

を実数とする.ベクトルをとり,とおく.座標平面上のベクトルに対する条件

(*)

を考える.ここで はベクトルとベクトルの内積を表す.このとき以下の問いに答えよ.

(1) 座標平面上の任意のベクトルが,実数を用いてと表されることを,およびの各々をの式で表すことによって示せ.

(2) の両方が条件(*)をみたすならば,座標平面上のすべてのベクトルに対して,が条件(*)をみたすことを示せ.

(3) 座標平面上のすべてのベクトルに対して,が条件(*)をみたす.このような実数の組をすべて求めよ.

出典:大阪大学 2011年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第3問

方針

(1)で が平面の基底になっていることを、係数 を実際に解いて示す。(2)は条件(*)の左辺が に関して一次的であることを使い、 で成り立てばその一次結合でも成り立つと示す。(3)は標準座標で左辺を成分表示し、すべての について に等しくなるための係数条件を立てる。対角成分が等しく、非対角成分が0になる条件を とおいて解く。

解答

(1)

であるから、実数 に対して である。これが任意の に等しくなるためには より であり、さらに より である。

したがって任意の

と表される。

(2)

条件(*)の左辺を

とおく。内積は について一次的であるから、 について一次的である。すなわち任意の実数 に対して である。

仮定より は条件(*)を満たすので である。したがって である。(1)より任意の座標平面上のベクトルは と表されるので、すべての が条件(*)を満たす。

(3)

より である。ここで とおくと である。

任意の に対して左辺を成分で計算する。まず であり、

である。また だから、これは である。

したがって左辺全体は である。これがすべての について に等しいためには、 の係数を比較して かつ であることが必要十分である。よって である。 より で、 である。これを に代入すると である。 とおくと すなわち である。因数分解して となる。 だから である。 のとき、 である。 なので より である。 のとき、 である。したがって より である。どちらの場合も である。

以上より

である。