大阪大学 2003年度
文系数学 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 積分、図形と方程式
- 解法
- 面積計算、解と係数の関係、場合分け
- 難易度
- 7 / 10 計算量 7 / 10 目安 25〜32分
問題
放物線C:y=−x2+2x+1とx軸の共有点をA(a,0),B(b,0)とし,Cと直線y=mxの共有点をP(α,mα),Q(β,mβ),原点をOとする.ただしa<b,m=0,α<βとする.線分OP,OAとCで囲まれた図形の面積と線分OQ,OBとCで囲まれた図形の面積が等しいときmの値を求めよ.
出典:大阪大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第3問
方針
放物線の x 軸との交点 a,b と、直線 y=mx との交点 α,β をまず式で結ぶ。αβ=−1 から β=−1/α、m=2−α+1/α と表し、m>0 と m<0 で交点の位置を分ける。それぞれの位置関係に合わせて面積を積分で表し、等面積条件を α の方程式として解く。
解答
放物線を f(x)=−x2+2x+1 とおく。x 軸との交点は −x2+2x+1=0 より a=1−2,b=1+2 である。
直線 y=mx との交点の x 座標 α,β は −x2+2x+1=mx すなわち x2+(m−2)x−1=0 の2解である。したがって αβ=−1,β=−α1 であり、α<0<β である。また α+β=2−m だから m=2−α+α1 である。m=0 のときは α=a、β=b であり、問題では m=0 である。
まず m>0 の場合を考える。このとき α<a<0<β<b である。左側の面積を SL、右側の面積を SR とすると SL=∫αa{f(x)−mx}dx+∫a0(−mx)dx であり、SR=∫0βmxdx+∫βbf(x)dx である。
ここで β=−1/α、m=2−α+1/α を代入して整理すると
SL−SR=−6α3α6+3α4+162α3+3α2+1
となる。したがって SL=SR となるためには α6+3α4+162α3+3α2+1=0 であればよい。この左辺は
α6+3α4+162α3+3α2+1=(α−1+2)(α+1+2){(α2−2α+1)2+6α2}
と因数分解できる。最後の因子は常に正である。m>0 では α<a=1−2 なので、許される根は α=−(1+2) だけである。このとき
m=2−α+α1=2+(1+2)−1+21=2+1+2−(2−1)=4.
次に m<0 の場合を考える。このとき a<α<0<b<β である。面積は SL=∫aαf(x)dx+∫α0mxdx および SR=∫0b(−mx)dx+∫bβ{f(x)−mx}dx である。同じく β=−1/α、m=2−α+1/α を用いると
SL−SR=6α3α6+3α4+162α3+3α2+1
となる。等面積条件から同じ方程式を得るが、その実数根のうち最後の正因子以外から出るものは α=1−2,α=−(1+2) である。前者は m=0 に対応し、後者は a<α<0 を満たさない。したがって m<0 では解はない。
以上より、求める値は m=4 である。