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岡山大学 2024年度
理系数学 第2問

問題

数直線上を動く点がある.点は,原点を出発して,枚のコインを回投げるごとに,表が出たら数直線上を正の向きにだけ進み,裏が出たら数直線上を負の向きにだけ進むものとする.コインの表が出る確率と裏が出る確率はともにであるとし,コインを回投げ終えた時点での点の座標をとする.コインを回投げるとき,以下の問いに答えよ.

(1) となる確率を求めよ.

(2) かつとなる確率を求めよ.

(3) かつとなる確率を求めよ.

出典:岡山大学 2024年度 前期 理系 第2問

方針

解法1(標準解法)

(1)(2)は表の回数で数え、(2)はを余事象として引く。(3)は時刻と位置を状態にし、区間から出る経路をその時点で捨てる。

解法2(2歩ごとの漸化式)

偶数時刻には位置が偶数なので、許される状態はだけになる。2回の投擲を1組とし、位置間の遷移数を数える2状態の漸化式で、10歩後に原点へ戻る経路数を求める。

解答

解法1(標準解法)

(1)

となるには,10回のうち表が5回,裏が5回出ればよい。したがって求める確率は

である。

(2)

まず となる列は 通りである。このうち となるには,最初の5回で表が3回,裏が2回出て,残り5回で表が2回,裏が3回出ればよい。したがってそのような列は

通りである。よって求める確率は

である。

(3)

時刻 に座標 にいる経路数を数える。ただし途中では のものだけを残す。各時刻の経路数は次のようになる。

最後に となるには,時刻9で にいる34通りから裏が出ればよい。したがって求める確率は

である。

解法2(2歩ごとの漸化式)

(1)

10回後に原点へ戻るには表と裏が5回ずつ必要である。全事象は通りなので

(2)

となる252通りのうち、となるものを除く。最初の5回は表3回、後半の5回は表2回であるから、除く経路数は

よって

(3)

条件を満たし、回後に位置にいる経路数をそれぞれとする。奇数時刻の位置はだけなので、2歩を一組にすればこの2状態で閉じる。

位置0からは

が各1通りである。位置2から位置0へは

の1通り、位置2へ戻るのは

の2通りである。したがって

初期値はであり、

となる。よって10回後に原点へ戻る有効経路は34通りで、求める確率は

各2歩遷移の中間点もに収まるものだけを列挙しているので、途中条件も満たしている。