岡山大学 2022年度
理系数学 第4問
- 試験区分
- 前期
- 対象
- 数学I・II・III・A・B
- 分野
- 微分、指数・対数、方程式・不等式
- 解法
- 増減表、不等式評価、誘導利用、計算整理
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 18分
問題
−1<x<1に対して
f(x)=log(1+x)+log(1−x)−xlog(1−x)
とおく.ただし,対数は自然対数とする.以下の問いに答えよ.
(1) −1<x<1のとき,f′(x)≧0であることを示せ.
(2) −1<x<1,x=0のとき,xf(x)>0であることを示せ.
(3) nが2以上の整数のとき,不等式
(n2n2−1)n+1<nn−1<(n2n2−1)n
が成り立つことを示せ.
出典:岡山大学 2022年度 前期 理系 第4問
方針
まず f′(x) を計算し,さらに g(x)=f′(x) の増減を調べて f′(x)≧0 を示す。(2)は f(0)=0 と単調増加性から従う。(3)は x=1/n として,(2)を x と −x に適用し,対数をとった不等式に直す。
解答
(1)
f′(x)=1+x1−1−x1−log(1−x)+1−xx=−1+xx−log(1−x)
である。g(x)=f′(x) とおくと
g′(x)=−(1+x)21+1−x1=(1−x)(1+x)2x(x+3)
である。−1<x<0 では g′(x)<0,0<x<1 では g′(x)>0 であり,g(0)=0 である。したがって −1<x<1 で
f′(x)=g(x)≧0
である。
(2)
f(0)=0 であり,(1)より f(x) は −1<x<1 で増加する。また x=0 では f′(x)>0 となる区間を通るので,x>0 なら f(x)>0,x<0 なら f(x)<0 である。よって
xf(x)>0
である。
(3)
x=1/n とおくと,0<x<1 である。(2)より f(x)>0 だから
log(1−x2)−xlog(1−x)>0
である。したがって
log(1−x)<x1log(1−x2)
であり,これは
nn−1<(n2n2−1)n
を意味する。
また (2)より f(−x)<0 であるから
log(1−x2)+xlog(1+x)<0
である。これは
log(1−x)+(1+x)log(1+x)<0
と同値であり,さらに
(x1+1)log(1−x2)<log(1−x)
と同値である。x=1/n を戻すと
(n2n2−1)n+1<nn−1
である。以上より
(n2n2−1)n+1<nn−1<(n2n2−1)n
が成り立つ。