問題
,を実数とし,少なくとも一方は0でないとする。このとき,次の問に答えよ。
(1) 連立不等式
の表す領域,または連立不等式
の表す領域が三角形であるために,がみたすべき条件を求めよ。さらに,その条件をみたす点の範囲を座標平面上に図示せよ。
(2) (1)の三角形の面積をとするとき,を,を用いて表せ。
(3) を示せ。
方針
まず2本の固定直線の共通部分を,交点から出る2本の半直線として表す。交点は で,境界の半直線は方向ベクトル , をもつ。直線 がこの2本の半直線をどちらも正のパラメータで切るとき,第三の半平面のどちらか一方が三角形を作る。したがって交点パラメータの分母が0でないこと,かつ2つのパラメータが正であることを条件にする。面積は2本の切片ベクトルの外積で表し,最後は分母が正であることを使って を示す。
解答
(1)
2本の固定直線 の交点は である。第1の直線上で,連立不等式の共通部分に含まれる半直線は と表される。実際,この点では であり, となる。同様に第2の直線上の半直線は であり,この点では である。したがって,はじめの2つの不等式で表される領域は,点 を頂点とする角の内部である。
直線 がこの2本の半直線を正の位置で切れば, または のどちらか一方を選ぶことで,その切片と頂点からなる三角形が得られる。逆に三角形になるなら,直線 は2本の半直線をいずれも正の位置で切らなければならない。
第1の半直線との交点は より である。第2の半直線との交点は より である。したがって条件は である。すなわち である。
これは,3つの一次式 がすべて正,またはすべて負であることと同値である。よって の範囲は,直線 で区切られる領域のうち,これら3つの符号が一致する2つの開領域である。境界上では直線が頂点を通る,または一方の半直線と平行になり,三角形はできないので含めない。
(2)
三角形の2辺に対応するベクトルは である。したがって面積 は
である。(1)の条件のもとで だから絶対値は外せる。よって
である。
(3)
(1)の条件のもとでは と は同符号であるから である。そこで分母を正として比較する。計算すると である。したがって であり,(2)の式から が従う。等号は のときに成り立ち,このときも(1)の条件を満たす。