問題
を正の奇数とする。
(1) の展開式におけるの項の係数を求めよ。
(2) を正の整数とするとき,はで割り切れることを示せ。
(3) を正の整数とし,とする。はで割り切れることを示せ。
出典:名古屋大学 2012年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第3問
方針
(1)は二項定理で を選ぶ項を直接見る。 では に掛かる定数部分が になるため符号に注意する。(2)は と が奇数であることから一行で示せる。(3)は に関する帰納法を用いる。 段階の主張を の割り切りと見て、次段階では と因数分解し、後ろの因数がさらに3で割り切れることを から示す。
解答
(1)
二項定理より である。 の項は の項であるから、その係数は である。よって求める係数は である。
(2)
を で割った余りは である。したがって である。 は奇数なので であり、 である。よって は で割り切れる。
(3)
に関する数学的帰納法で示す。
まず のとき、 である。 は正の奇数なので、(2)で とすれば は3で割り切れる。よって で成り立つ。
次に、ある正の整数 について が で割り切れると仮定する。 とおくと、帰納法の仮定は である。また特に である。
示すべき次の段階は が で割り切れることである。因数分解すると である。第1因数 は仮定により で割り切れる。第2因数については より である。したがって積 は で割り切れる。
以上より数学的帰納法により、すべての正の整数 について が成り立つ。