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名古屋大学 2012年度
文系数学 第1問

問題

平面上に,点を通り,傾きがの直線がある。

(1) 平面において,に関して点と対称な点をとする。このとき,を用いてを表せ。ただし,点上にないとする。

(2) 平面において,に関して原点と対称な点をとする。の範囲を動くとき,線分の長さの最大値と最小値を求めよ。

(3) の範囲を動くときの点の軌跡をとする。と直線で囲まれた図形の面積を求めよ。

出典:名古屋大学 2012年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第1問

方針

直線を と書き、点と直線の対称移動を「垂線の足を中点にする」形で導く。一般点 から直線への符号付き量 を使えば、対称点の座標が一度で出る。(2)では を代入して原点の対称点 を求め、長さ の関数にする。(3)は の座標から を消去して円を得る。さらに が円の上半分に対応することを端点と 座標で確認し、直線 との間の面積を半円の面積として求める。

解答

(1)

直線 は、点 を通り傾きが であるから すなわち である。

から直線 へ下ろした垂線の足を とする。直線 の法線方向のベクトルは であるから、実数 を用いて と書ける。 が直線 上にある条件は であり、これより を得る。 と対称な点 については、 の中点である。したがって である。よって

である。

(2)

原点 の対称点を とする。(1)で とおくと である。したがって

であり、 である。 では を動く。したがって が最小となる は最大、 が最大となる は最小である。よって である。

(3)

とおく。(2)より である。すると であり、 となる。したがって は中心 、半径1の円上にある。

さらに では である。端点は

であるから、軌跡 は円 の上半分である。

したがって と直線 で囲まれる図形は半径1の半円であり、その面積は である。

別解。(2),(3)は幾何的にも見られる。直線 は常に点 を通る。原点 で反射した点が なので、反射は距離を保ち、 上にあることから である。よって は中心 、半径1の円上にある。また のとき のとき であり、 では上半円だけを動く。したがって面積は同じく である。