問題
行列で表される1次変換によって,直線を移した直線をとする.
(1) が単位円と交わるような,を座標とする点の範囲を図示せよ.
(2) 直線が円に接するとき,接点を,を用いて表せ.
出典:名古屋大学 1990年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第2問
方針
まず一次変換後の座標を とおき、もとの直線 がどの直線に移るかを式で求める。以後は とおけば、単位円と直線 の位置関係の問題になる。(1) は原点から直線までの距離、(2) は接するときの垂線の足で処理する。判別式による確認もできるので、接点座標の符号まで検算する。
解答
(1)
変換後の点を 、変換前の点を とすると である。もとの点が 上にあるとき、 かつ だから となる。したがって、移された直線 は である。
ここで とおく。直線 が単位円 と交わるための条件は、原点からこの直線までの距離が 以下であること、すなわち である。よって となる。 を戻して、求める範囲は である。図示では、境界 で表される二つの曲線を描き、その間の閉じた領域を塗ればよい。
(2)
接するときは境界上にあるので である。 として考えると、接線は である。接点は原点からこの直線へ下ろした垂線の足であるから、直線 への原点からの垂線の足の公式を用いて となる。したがって を戻すと、接点は である。
別解。距離を使わず、直線を円に代入してもよい。 を に代入すると を得る。交わる条件はこの2次方程式が実数解をもつことだから すなわち である。接するときは重解なので となり、上と同じ接点座標が得られる。