問題
を2次式とする.整式はでは割り切れないが,はで割り切れるという.このとき2次方程式は重解を持つことを示せ.
出典:京都大学 2006年度 前期日程 第2次学力試験 文理共通 文系第3問・理系第1問
方針
を で割った余りに注目する。 とおくと, が で割り切れないことは余り が0でないことを意味する。また を で割った余りは と同じである。したがって2次式 が0でない1次以下の式の平方を割り切ることになり,結局 は1次式の平方の定数倍でなければならない。そこから重解を持つことを示す。
解答
整式 を2次式 で割ると と書ける。ただし余り は であるか,または1次以下の整式である。いま は で割り切れないので, である。
この式を平方すると である。右辺の初めの2項は で割り切れるので, を で割った余りは, を で割った余りと同じである。ところが仮定より は で割り切れるから, は を割り切る。
ここで が0でない定数なら も0でない定数であり,2次式 で割り切れることはありえない。したがって は1次式である。 と書くと, と はどちらも2次式で, が を割り切るので,ある0でない定数 によって と書ける。つまり である。したがって2次方程式 は を2重に持つ。ゆえに は重解を持つ。
別解。もし が異なる2つの解 を持つなら, が を割り切ることから となり, である。すると は異なる2つの1次因子を持つ で割り切れることになり,仮定に反する。したがって異なる2解は持てず,重解を持つ。