問題
行列で表わされる1次変換を,で表わされる1次変換をとする.
(1) どんなベクトル,に対しても,内積の間にの関係が成り立つことを示せ.
(2) が原点を通る直線をそれ自身にうつすとする.上にと異なる点をとり,のによる像を,による像をとする.このとき,次の(イ)(ロ)のいずれかが成り立つことを示せ.
(イ)
(ロ) 3点,,は直角三角形の頂点となる.
方針
(1) は と を成分で書き、内積を直接展開して同じ式になることを確認する。(2) は の位置ベクトルを 、 の位置ベクトルをそれぞれ とおく。 が直線 上にあるので は と平行であり、(1) から を得る。 でなければ、 と が垂直になることを示す。
解答
(1)
、 とおく。このとき であるから である。一方 より である。右辺を展開するとどちらも となるので、 が成り立つ。
(2)
、、 とおく。 は 上にあり、 は直線 をそれ自身に移すので、 も 上にある。したがって と書ける。また、ここでいう「それ自身に移す」は直線全体が再び同じ直線になるという意味なので、 に対して である。
(1) を 、 に用いると すなわち である。よって となる。
もし なら (イ) が成り立つ。 とする。このとき は に垂直である。一方、 は と平行で、しかも である。したがって となり、3点 は を直角の頂点とする直角三角形の頂点である。よって (ロ) が成り立つ。
別解。直交座標の一方の軸を直線 に合わせて考えてもよい。この座標では 、 とおける。 が によって同じ直線に移るので、行列 の第1列は の形である。したがって である。一方、 は の行と列を入れかえた行列なので、ある数 を用いて と書ける。 なら で (イ) が成り立つ。 なら は横方向、 は縦方向で互いに垂直だから、(ロ) が成り立つ。