京都大学 1985年度
文系数学 第4問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 微分、積分
- 解法
- 接線・法線、面積計算、式変形
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 20〜28分
問題
f(x)は多項式で,曲線y=f(x)の点P1(x1,f(x1))における接線は点P2(x2,f(x2))における接線に一致し,その共通接線の方程式をy=g(x)とする.ただし,x1=x2
(i) このとき,多項式f(x)−g(x)は(x−xi)2で割り切れる(i=1,2).その理由を,微係数および接線の定義に即して述べよ.
(ii) f(x)が4次式で,x4の係数は1,x3の係数は0であるとき,y=f(x)とy=g(x)で囲まれた部分の面積Sをx1を用いてあらわせ.
出典:京都大学 1985年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第4問
方針
(i)は接線で接することを、値が一致し微係数も一致するという条件に翻訳する。(ii)では F=f−g が最高次係数1の4次式で、x1,x2 を二重根にもつため (x−x1)2(x−x2)2 と決まる。三次係数0から x2=−x1 を出し、F(x)≧0 を積分して面積を求める。
解答
(i)
y=g(x) は点 Pi(xi,f(xi)) における接線である。したがって、まず接点を通ることから f(xi)=g(xi) である。また、接線の傾きは曲線のその点における微係数に等しいので f′(xi)=g′(xi) である。
ここで F(x)=f(x)−g(x) とおくと、上の2つの等式は F(xi)=0,F′(xi)=0 を意味する。多項式 F(x) について、F(xi)=0 なら F(x) は (x−xi) で割り切れる。さらに F′(xi)=0 であるから、その根は少なくとも二重根である。よって F(x)=f(x)−g(x) は (x−xi)2 で割り切れる。
(ii)
g(x) は1次式であるから、f(x)−g(x) は最高次係数1の4次式であり、三次の係数は f(x) と同じく0である。(i)より x1,x2 はともに二重根で、しかも x1=x2 だから f(x)−g(x)=(x−x1)2(x−x2)2 と書ける。
右辺を展開したとき、三次の係数は −2(x1+x2) である。これが0であるから x1+x2=0 すなわち x2=−x1 である。特に x1=0 である。
したがって f(x)−g(x)=(x2−x12)2 である。この式は常に0以上で、x=−∣x1∣ と x=∣x1∣ で0になる。よって囲まれた部分の面積は S=∫−∣x1∣∣x1∣(x2−x12)2dx である。被積分関数は偶関数なので S=2∫0∣x1∣(x12−x2)2dx と書ける。a=∣x1∣ とおくと
S=2∫0a(a2−x2)2dx=2∫0a(a4−2a2x2+x4)dx=2(a5−32a5+5a5)=2a5(1−32+51)=1516a5
である。したがって S=1516∣x1∣5 である。