広島大学 2024年度
理系数学 第5問
- 試験区分
- 前期
- 対象
- 理系
- 分野
- 指数・対数、微分、積分、関数
- 解法
- 接線・法線、部分積分、不等式評価、面積計算
- 難易度
- 7 / 10 計算量 7 / 10 目安 25分
問題
関数
に対し、次の問いに答えよ。
(1) 曲線y=f(x)はx>0で上に凸であることを示せ。
(2) すべてのx≧0に対し、不等式
が成り立つことを示せ。
(3) 定積分∫043f(x)dxの値Sを求めよ。
(4) 曲線y=f(x)上の点で、x座標が43であるものをAとする。また、点Aにおける曲線y=f(x)の接線をlとする。lと直線y=xの交点をBとする。点O(0,0)、A,Bと点C(43,0)を頂点にもつ四角形ABOCの面積Tを求めよ。
(5) (1)〜(4)を利用して、log2の小数第1位の数字を求めよ。
出典:広島大学 2024年度 前期 理系 第5問
方針
まず f′(x)=1/1+x2 を求める。(2)は f(x)−x/1+x2 と x−f(x) の増減で示す。(3)は部分積分、(4)は接線と直線 y=x の交点を出して面積を座標計算する。(5)は面積比較から log2<0.7 を導く。
解答
(1)
f′(x)=x+1+x21+x/1+x2=1+x21
である。したがって
f′′(x)=−(1+x2)3/2x
である。x>0で f′′(x)<0 であるから、曲線y=f(x)は上に凸である。
(2)
まず f(0)=0 であり、0≦f′(x)≦1 であるから、x≧0で
f(x)≦x
である。次に
とおくと、h(0)=0であり、
h′(x)=1+x21−(1+x2)3/21=(1+x2)3/2x2≧0
である。よって h(x)≧0 であり、
である。
(3)
部分積分により
∫f(x)dx=xf(x)−∫1+x2xdx=xf(x)−1+x2+C
である。f(43)=log2、1+(43)2=45より
S=[xf(x)−1+x2]03/4=43log2−41
である。
(4)
A=(43,log2)であり、接線の傾きは
f′(43)=54
である。したがって接線lは
y−log2=54(x−43)
である。これと y=x の交点を求めると
B=(5log2−3,5log2−3)
である。L=log2とおいて、四角形ABOCの面積を座標で計算すると
T=21{43(5L−3)+43L−L(5L−3)}=−25L2+415L−89
である。
(5)
(2)を 0≦x≦43 で積分すると
より
41≦43log2−41
である。したがって
log2≧32
である。
また、(1)より曲線は接線lの下側にあり、(2)より曲線は直線y=xの下側にある。よって曲線下の面積Sは四角形ABOCの面積Tより小さい。L=log2とすると
43L−41<−25L2+415L−89
である。整理して
20L2−24L+7<0
となるから
21<L<107
である。以上より
32≦log2<107
であるから、log2の小数第1位の数字は
6
である。