東京大学 2017年度
文理共通数学 文科第4問・理科第4問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文科一類・文科二類・文科三類・理科一類・理科二類・理科三類
- 分野
- 数列、整数、論証・証明
- 解法
- 漸化式の変形、数学的帰納法、最大公約数、式変形
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 20分
問題
p=2+5とおき,自然数n=1,2,3,⋯に対して
an=pn+(−p1)n
と定める。以下の問いに答えよ。ただし設問(1)は結論のみを書けばよい。
(1) a1,a2の値を求めよ。
(2) n≧2とする。積a1anを,an+1とan−1を用いて表せ。
(3) anは自然数であることを示せ。
(4) an+1とanの最大公約数を求めよ。
出典:東京大学 2017年度 前期日程 第2次学力試験 文理共通 文科第4問・理科第4問
方針
q=−1/pとおくと,p=2+5からq=2−5,p+q=4,pq=−1が成り立つ。この2つの基本関係だけで(1)(2)を計算し,(2)からan+1=4an+an−1という整数係数の漸化式を得る。(3)は初期値と漸化式による帰納法,(4)はユークリッドの互除法と同じ形で最大公約数を(a2,a1)まで戻す。
解答
q=−1/pとおく。p=2+5であるから q=−2+51=2−5 である。したがって p+q=4,pq=−1 であり,an=pn+qnと書ける。
(1)
a1=p+q=4 である。また a2=p2+q2=(p+q)2−2pq=42−2(−1)=18 である。
(2)
a1an=(p+q)(pn+qn) である。右辺を展開すると pn+1+qn+1+pqn+qpn であるが,pqn+qpn=pq(qn−1+pn−1)=−an−1 である。よって a1an=an+1−an−1 である。a1=4なので,これは 4an=an+1−an−1 とも書ける。
(3)
(2)より,n≧2で an+1=4an+an−1 が成り立つ。初期値は a1=4,a2=18 であり,どちらも自然数である。
いまan−1とanが自然数であると仮定すると,漸化式から an+1=4an+an−1 も自然数である。したがって数学的帰納法により,すべての自然数nについてanは自然数である。
(4)
dnをan+1とanの最大公約数とする。漸化式より an+1=4an+an−1 であるから,an+1とanの公約数は,an−1とanの公約数と一致する。実際,一方を割り切る整数は差 an+1−4an=an−1 も割り切り,逆も同様である。
したがって dn=dn−1=⋯=d1 である。最後に d1=gcd(a2,a1)=gcd(18,4)=2 である。よって,任意の自然数nについて,an+1とanの最大公約数は 2 である。